収入と保育料の関係を計算してみました(名古屋市)
Posted on 2011年1月21日(金) 23:48
認可保育園(保育所)の保育料は世帯の収入によって決まります。
税金を多く収めたほど、税金で運営されているはずの保育料が高くなるわけですが、みんなお金が無いし、負担できる人に負担してもらうしかないのでこのような仕組みになっています。
さて、これを見ると収入が低ければほとんど保育料を払わなくて良いように見えます。
逆に高い方を見てみると最大値が64,000円/月で、その1つ下の階層が63,900円/月です。
たった100円のためにわざわざ階層が分かれているのも不思議な感じがします。
この表、何故分かりにくいかというと保育料の階層が所得税額によって決まるためです。
分かりやすいようにグラフをつくってみることにします。
(3歳未満、第1子の保育料)
まず所得税額から所得を逆算すれば良いのですが、所得税は累進課税なので簡単ではありません。
とりあえず単純に所得と所得税額の関係を求めます。
累進課税なので年収が上がるほど税率がグッと上がります。
最大では40%にもなりますので、10%の人と比べたら実に4倍です。
(控除額も増えるので単純にいきなり4倍になったりはしません)
10%というのは課税所得が(196万円~)330万円以下の人です。
課税所得は色々な控除がついた後の額なので、実際には年収500~600万円くらいだと思います。ほとんどの人はこのグラフの左の方に納めってしまうわけですね。。
では、今度はこれを使って保育料の階層を逆算します。
課税所得の欄が計算結果です。
これで所得と保育料の関係が求められました。
グラフにすると以下のような感じです。
不思議なことに歪んでますね。
理由は分かりませんが、僕が計算を間違えたのか、名古屋市の人が何か意図を持って、(もしくは適当に? 計算間違い??)決めた??のでしょうか。
D9階層の設定が間違ってるような気がするんですよね・・・。
「202,500円から310,000円未満」くらいにすると綺麗なグラフになるのですが、、謎です。
また、上の方を細かく階層に分けている意味はやはりほとんどありませんね。
なんで分けたのか疑問ですが、心理的に「あなたは一番高いわけじゃないですよ」のような士農工商的アイデアでしょうか?
(それとも、最初に階層が決まっていてそれに対して保育料を設定したか)
ただし、途中まではほぼ直線的に上がっています。
夫婦合算の額なので、パートなどではなく正社員でフルタイムで働いていれば上限に近いところ(グラフがほぼ水平になっている領域)になる可能性が高いですね。
そういう意味ではけっこう公平な仕組みなのかもしれません。
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素晴らしい短い記事に感謝。その実際には最高のブログ。